今回はハイクラス求人の話ですが、一般的にハイクラス求人とは、年収600万円以上で企業の中でも管理職クラスの求人のことを指すことが多いです。
また、外資系や金融エグゼクティブなどのように、新卒採用がほぼなくてでの入社が難しい企業の求人も、ハイクラス求人と言われる場合があります。
最近よく要求されるマネージャー経験
ハイクラス人材の場合には、組織のピラミッドのうえで組織マネジメントを肩書で行えばいいというわけではなくなってきていますし、「プレイングマネジャー型」として、現場でも活躍しながらマネジメントも要求される人材が望まれることも増えてきています。結局、これまで以上に部下を動機付け動かす力を求められるけれども、自分は部長だとかマネージャーだとか、肩書きで語る人、転職などで肩書きを求めてくる人は人望がなく仕事でもうまくいかないケースも出てきます。そんな難しい時代になってきています。
「プロジェクトマネジャー型」人材が望まれる時代に
ハイクラス転職などの条件をみていけば、マネジメント経験が必須というのをよく見ますし、35歳から40歳になってくるとマネージャーとしてマネジメント経験をもってチームをどのように動かしてきたか経験が市場では望まれているということです。ただ、30歳までにマネジメント経験がしっかりできる職場というのは実際のところはあまりありません。あえて言えば経営陣も若いベンチャーやスタートアップ、また他には海外駐在経験なんかはマネジメント経験あると言えるかと思います。要するに、文化や考え方や海外駐在なら言葉も違う人たちをどのようにしてマネジメントできるか経験、はすごく企業でも評価できる部分なのです。
固定的な役割を上意下達式できちんと組織を組み、徹底遵守して動くという昭和までの組織構成から、昭和平成令和になって、階層を減らしてトップから現場までの距離を少なくし、またその時々の事業や業務に臨機応変に対応すべくプロジェクト型でチームを編成して事に当たるスタイルがだいぶ浸透してきました。
この組織構造の変化に相まって、従業員個々人に求められる役割のあり方も変化してきています。職務専門性は今後ももちろんその人の人材価値として大事なものであることに変わりはありませんが、職務の割り当てについては、明らかに職能ありきから、目的やテーマありきへと変わりつつあります。
最近の組織はどんどんと変化してきています。どのような変化かというと、「プロジェクト型」の組織になってきています。
従来の営業部、開発部、企画部といったピラミッド型ではなくて、部署を横断したり外部の方が入ったりするような中でプロジェクトを完遂させるチーム形成が増えてきており、このような組織が増えてきてます。この組織構造の変化は、ネット社会の進展に伴って、企業、事業、組織に求められるスピードは加速度的に増してきており、組織変化に対応できる人材経験が求められています。
マネジメントクラス以上の人材評価ポイント
一昔前から言われてきた、ダメな転職自己PRに「部長ができます」という、いわゆる笑い話があるように、今の役職でその人の仕事力やリーダーシップ力、マネジメント力だけでなく、部長になっていなくてもあなたが部長になった際にはどのようにマネジメントしますか、という視点も大事なわけです。
「あなたはこのチームの、今の立場でチームに対してどのような貢献ができると思いますか」という会社からの問いがあり、「私はこのチームについて、このような経験・スキル・専門知識を持ってこのように貢献できます」というメッセージを出せるか否かが重要なポイントになってきます。
ここまで見てきたようなことから言えることは、これからは、フレキシブルにチームに参画できる人材、フレキシブルにチームを編成・リードできる人材、複数のチームに同時並行参画できる人材にアドバンテージがあるということです。要するに、「プロジェクトマネジャー型」人材が、これからの時代や環境に対応しやすく企業にとって価値を出せるリーダー人材です。その観点で、あなたが転職活動でどのようなコミュニケーションをするとよいかを確認してみることは大事でしょう。
その視点からすれば、
・今一体どのような立場でどのような職務を行い、その職務に対して想いを持っているのか
・その職務や想いを裏付ける、過去の経験と実績を、プロジェクトとして捉えて紹介する、当然成功事例も失敗事例も
・今後、どのようなことに興味関心、貢献できていて、自身としてどのようなことをしたいのか
過去、今、未来視点で思考することが大事です。マネジメント職の皆さんは、今後もマネジメントとして、組織リーダーで活躍するにはこのような視点は必須になります。