面接官が「将来的には転勤もありえますが大丈夫ですか?」と聞く理由は
勤め始めた後に転勤ができるかどうかを聞くのは、シンプルに転勤の可能性がある企業だから。
その会社では転勤が労働条件の中にあることから、応募者がそれを受け入れることができるのかを確認します。
これを聞かれたからと言って、必ず転勤があるというわけではないでしょう。
会社によって、同じ総合職であっても転勤の多い少ないはかなり差があるからです。
ただ、転勤ができるかどうかは、結婚をしていれば家族と相談する必要もありますし、その人だけの判断でどうこうできる問題では無いということは企業側も理解しています。
そのため、少しでも転勤の可能性がある場合は、念の為企業側は「将来的には転勤もありえますが大丈夫ですか?」という質問をするのです。
退職リスクを減らしたいから
転勤は、生活環境を変える一大行事。
そのため、転勤の話を持ち掛けると退職を考えだす人もるでしょう。
退職されるのは企業側も大きな痛手ですので、企業としては入社後の確認では遅いと考えていて、少しでも転勤の可能性がある場合は事前に了承を取っておきたいのです。
仮に退職されたくないからといって、入社後にその人だけ転勤をさせなかったら、1人の社員を特別扱いすることになり摩擦が起きる可能性も。
そこから社員同士の不平不満が発生したり、企業側としても必要なところに必要な人材を配置できなかったりするので、会社としてもやりにくくなってしまいます。
こうした理由から、その人が転勤を受け入れてくれるのか、面接の時点で確認しておきたいというわけです。
答える時の注意点
断ると不採用の可能性も
会社によっては「転勤はできません」と答えると、採用されるのは難しくなるかもしれません。
全国に拠点のある会社は、一定スパンで転勤になるケースも多々あります。
その会社の労働条件と一致していないのならば、採用を見送るしかないと判断されるのは仕方のないことでしょう。
転勤がどうしてもできない人は求人サイトをしっかりと確認すること。募集の内容に「転勤有り」と書かれていないかの確認をしてから、応募するようにしましょう。
転勤が無理ならば正直に話す
面接では、正直に話すことも大切です。
あいまいな答えは言い訳がましい人材かもと、マイナスイメージが付いて評価が悪くなる可能性があります。
さらに「将来的には転勤もありえますが大丈夫ですか?」と聞かれたとき、転勤ができないのに「できます」と答えてしまうと、入社してから後悔することになる可能性も。
正社員は転勤を言い渡されたときに実質断る権利はなく、選択肢としては「転勤する」か「退職する」かのどちらかになります。
転勤の多い会社は2年~3年くらいのスパンで転勤になることもあるので、そうすると転勤ができなければ入社後3年で退職し、また仕事探しをするはめになりかねないのです。
転勤の質問に対しては、面接官の納得を得られるような断る理由はほぼありません。
転職が無理ならば、取り繕うことなく正直に具体的に話すのが無難ででしょう。
欲しい人材なら企業は希望を聞いてもらえる
自分の能力や実績に自信があり、企業側からみて「欲しい人材」というある程度の確信があれば、「転勤をしたくない」というスタンスでも採用される可能性は高くなります。
空前の人手不足である現代では、売り手市場が際立っており、企業側も「ある程度の妥協をしてでも優秀な人材は採用したい」という思いを持っているはずです。