第二新卒とは、一般的に学校を卒業後、一度就職をしたが数年の内に離職し、転職活動をする若手求職者を指します。
年齢については一般的には卒業後約3年以内を指すため25歳前後とされますが、最終学歴によっても異なりますし、企業によってもそれ以上でも受け入れてくれるケースも多いため厳格な基準はありません。
新卒者が就職後、数年で離職する割合は年々増加傾向にあります。厚生労働省が毎年発表している大学新卒者の離職率統計では、約30%が3年以内に辞めていると言われています。不況下で採用数が減少していたり、早期・短期化の就職活動の中で自分に合った就職先に就くことが容易でないことが一因にあげられています。
また、第二新卒と似た言葉に既卒という言葉があります。既卒という言葉にも明確な定義はありませんが、一般的に学校卒業後に正社員として勤務したことのない者を指します。つまり、就業経験の有無が第二新卒と既卒の大きな違いとなります。
第二新卒の採用ニーズは増加傾向
2014年、第二新卒の採用で重視した基準は「入社意欲の高さ」が41.5%で最も高く、次いで「一緒に働ける人材か」が36.5%という結果になりました。
また、今後1年間の第二新卒者の採用見通しでは、「積極的」と回答した割合は62.2%(【本年よりも積極的】18.1%+【本年と変わらず積極的】44.1%)でした。
2012年に「積極的」と回答した企業は43.4%であり、ここ数年で第二新卒者に対する採用ニーズは広がっていることがわかります。
なぜ企業は第二新卒を求めるのか?
転職したいと考える若手社員の採用に対しては、どの企業でも採用意欲が高く、経験よりもその人のポテンシャルで採用を考える企業が多いのが特徴です。
その理由とは、キャリアのある転職希望者に比べ、社会経験が少ない分柔軟性に優れ、若いがゆえに企業風土に染まりやすく、能力開発の余地も非常に大きい層ととらえられているからです。
その他、社会人としての経験がある分、新卒者に比べ社会人としての常識や、一定のビジネススキルを備えていることも大きな魅力に感じており、新卒採用に比べ、ミスマッチも少なくできると期待されているところもあります。