退職時には源泉徴収票を発行してもらうことを忘れずに

転職先での年末調整のときに必要な源泉徴収票

源泉徴収票は、退職に伴い会社から受け取ることができます。源泉徴収票を見れば、給与やボーナスなどを含んだ会社からの支給額や、所得税をいくら納めているかが分かります。会社員は、年末に会社から源泉徴収票を受け取るので、見たことがある人は多いでしょう。退職後の源泉徴収票の役割や、発行されない場合の手続き方法などを紹介します。

転職先での年末調整のときに必要な源泉徴収票

転職先での年末調整のときに必要な源泉徴収票は必要です。会社員は、給与から所得税が天引きされています。これは源泉徴収税を会社が払うという法律で定められいるためで、会社が個人に代わって源泉徴収した所得税を納めているのです。源泉徴収をしない会社には罰則があります。そして、退職した年に再就職する場合新しい会社で年末調整してもらうために源泉徴収票が必要です。
毎月、給与から天引きされる所得税は概算であり、そのままでは過不足が生じてしまいます。そのため、1年間の所得が決定する年末に税額を計算し直して、正確な額を決定します。
年の途中で退職すると、退職した会社では年末調整を行えません。年をまたがずに再就職する場合は、新しい会社に源泉徴収票を提出して年末調整をしましょう。

確定申告する場合にも必要な源泉徴収票

源泉徴収票は、確定申告の際にも使用します。退職後、年内に就職しなかった場合や、自分で起業した場合なども、自分で確定申告して、払うべき税額を確定しなければなりません。もし税金を多く多く払いすぎていれば、その分を還付してもらい、不足していれば足りない分を納めます。また、年内に転職したとしても、新しい職場に源泉徴収票を提出しなければ、以前の会社で納めていた分を合算できません。前職の源泉徴収票の提出が間に合わなかった場合も、自分で確定申告を行いましょう。

源泉徴収票は退職後も大切に保管しておきましょう

源泉徴収票は、確定申告や転職先で年末調整してもらうために使用するので、受け取ったら大切に保管しておきましょう。一般的には、退職後1カ月以内くらいまでには送付されますが、1ヶ月でないといけないなどの法律があるわけではないので、事務担当が忙しかったりするとなかなか送られてこないケースもあります。法律上は、源泉徴収票の発行は会社の義務なので速やかに発行してもらえるはずですが、あまり遅いと確認するのがいいでしょう。退職後に会社と連絡が取れなくなり、源泉徴収票を受け取れないなど困ったときには所轄の税務署に相談しましょう。

源泉徴収票を紛失したら

退職時に源泉徴収票を受け取ったにもかかわらず、誤って捨ててしまったりどこにしまったか分からなくなったりする場合があります。万が一失くしてしまったときは退職した会社に連絡して再発行を依頼しましょう。ただし、会社によっては再発行の際に郵送費などを別途請求される場合があります。また何回も再発行を依頼すれば関係性が悪くなるのは当然です。
万が一、その会社が倒産して連絡取れなくなってしまったなどの場合や、何らかの理由があって再発行を断られてしまったときは、税務署に相談しましょう。再発行してもらえなかった場合も、「源泉徴収票不交付の届出書」を提出することができます。